プロジェクトダッシュボードは、プロジェクト全体の健全性を一目で把握するためのビューです。プロジェクトは順調に進行しているか、どのタスクが残っているか、期限を過ぎているものはあるか、どのセクションに作業が集中しているか、特定の担当者に負荷が偏っていないか、前回のレビューから何が変更されたか、といった疑問に対して迅速に答えを得るためにご活用ください。
ダッシュボードは、プロジェクトの複製や別バージョンを作成するものではありません。リスト、カンバン、カレンダー、タイムラインなどの各ビューで表示されるものと同じプロジェクトキャンバスを読み込み、その内容を進捗状況、チャート、リスク、アクティビティとして集計・作成します。
ダッシュボードの基盤となるプロジェクトモデルの詳細については、プロジェクトの仕組みを理解するをご覧ください。進捗状況の計算を左右するセクションのルールについては、キャンバスとセクションの整理を参照してください。また、プロジェクトの日付、ステータス、通知設定については、プロジェクトの日付、ステータス、通知を合わせてご確認ください。
ダッシュボードに表示される項目
ダッシュボードでは、プロジェクト全体の進捗状況、総キャンバス数、期限切れキャンバス数、サブタスクの数、バーンダウン、セクションごとの分布、ワークロード(負荷状況)、キャンバスタグの分布、トップリスク、そしてプロジェクトのアクティビティを確認できます。
週次の定例ミーティング、リリースの準備会合、クライアントへの納品前チェック、クラスルームでの課題進捗確認、あるいは不要なタスクのクリーンアップ時などに最適です。ダッシュボードを最大限に活用するコツは非常にシンプルです。まず最初にダッシュボードを開き、違和感のある数値(想定と異なる部分)を1つか2つ見つけたら、リストやカンバンビューに切り替えて、実際のキャンバスを調整・修正することです。
プロジェクトの進捗状況の計算方法
プロジェクトの進捗状況(%)は、完了(Complete)に設定されたセクション内にある最上位(トップレベル)のプロジェクトキャンバスに基づいて計算されます。
例えば、あるプロジェクトに20個の最上位キャンバスがあり、そのうち8個が完了セクションに配置されている場合、進捗率は40%になります。もしこれらの8つのキャンバス内に未完了のサブタスクが多数残っていたとしても、プロジェクトの全体進捗は40%として計算されます。これは、サブタスクの進捗が全体の進捗率とは別のシグナルとして扱われるためです。同様に、キャンバス内のすべてのサブタスクが完了していても、そのキャンバス自体が『レビュー』などの未完了セクションに置かれている場合、『レビュー』セクション自体が完了セクションとして設定されていない限り、全体の進捗にはカウントされません。
覚えておくべきルールは以下の通りです。
| 操作・変更内容 | プロジェクトの進捗に影響するか? |
|---|---|
| 最上位キャンバスを完了セクションに移動する | はい |
| 最上位キャンバスを完了セクションから外へ移動する | はい |
| セクションを完了(または未完了)に設定する | はい |
| キャンバス内のサブタスクを完了にする | いいえ(ただしダッシュボード上にサブタスクの進捗状況としてシグナルが表示されます) |
| プロジェクトキャンバスの下にサブキャンバスを追加する | いいえ(サブキャンバスは最上位キャンバスの総数カウントには含まれません) |
| キャンバスの名前を変更する | いいえ |
| プロジェクトのステータスを変更する | いいえ |
| プロジェクトの期日を変更する | いいえ |
この単純なルールにより、ミーティングでの進捗説明が非常にスムーズになります。キャンバスごとに異なる完了基準を個別に説明する必要はありません。『これらのセクションに配置されたものはすべて完了済みの成果物として扱う』という合意をチームで形成するだけで機能します。
完了セクションの慎重な設定
プロジェクトのリストまたはカンバンビューでセクションメニューを開き、そのセクション内のすべてのキャンバスを完了した作業としてカウントしたい場合に『完了』マークを設定します。一般的に、完了セクションとして設定されるのは、『承認済(Approved)』、『準備完了(Ready)』、『公開済(Published)』、『完了(Done)』、『出荷済(Shipped)』などのセクションです。
複数のセクションを同時に完了セクションとして設定することも可能です。例えば、製品リリースのプロジェクトでは『承認済』と『公開済』の両方を完了セクションに設定できます。クライアント向けプロジェクトであれば『承認済』と『納品済(Handoff)』、コンテンツカレンダーであれば、チームによるその後の対応が不要な『スケジュール済』と『公開済』の双方を完了と定義することができます。
ただし、セクションの名前が前向きだからといって安易に完了に設定しないよう注意してください。例えば『レビュー中』セクションであっても、法務やデザイン、クライアントの確認作業が残っている場合は、未完了のままにしておく必要があります。また、意図的に保留している作業が置かれている『保留中(Blocked)』なども、未完了の状態にしておきます。
完了セクションの後からの設定
プロジェクトにすでにキャンバスや変更履歴が存在している状態からでも、後からいつでも完了セクションを設定できます。プロジェクトが最初はゆるやかに始まり、後から詳細なレポートや数値管理が必要になった場合に便利です。
例えば、あるチームが『計画』、『作成』、『レビュー』、『対応可能(Ready)』というセクションでプロジェクトを2週間進めていたとします。準備状況を確認するミーティングにおいて、メンバーは『対応可能』セクションを最初の完了セクションとして設定することに決めました。この設定を行うと、次回プロジェクトの統計データが更新される際に、すでに『対応可能』セクションに配置されていた最上位キャンバスがすべて全体の進捗率に反映されます。
また、ALLOにセクション間の移動履歴が蓄積されていれば、この設定変更に伴ってバーンダウンチャートも正確に描画されるようになります。ダッシュボードに『完了』を学習させるためだけに、既存のキャンバスを削除して作り直したり、別のセクションにドラッグして戻したりする手間は一切必要ありません。
進捗カードの確認
進捗カードには、完了セクションに配置された最上位キャンバスの割合が表示されます。これはプロジェクトの全体的なフェーズや進捗度合いを示すシグナルであり、個々のキャンバス内にある細かなチェックリストまですべてが100%終わっていることを厳密に証明するものではありません。
総キャンバス数カードには、ダッシュボードがカウント対象としている最上位キャンバスの数が表示されます。この数値が想定より少ない場合は、重要な作業がサブキャンバスとしてネスト(階層化)されているか、プロジェクトの外部に隠れてしまっていないか確認してください。逆に数値が多すぎる場合は、プレースホルダー用のキャンバス、過去のレビュー用ルーム、または重複してインポートされたものが混ざっていないかを確認し、必要に応じてアーカイブ、移動、あるいは名前の変更を行ってください。
期限切れカードには、設定された期日を過ぎているキャンバスが表示されます。これをトリアージリストとして活用し、本当に対応が遅れているのか、期日自体を変更(延長)すべきなのか、あるいは期日を設定しておく必要がなくなったため解除すべきなのかを判断してください。
サブタスクカードは、キャンバス内部のチェックリスト等の進捗を示します。これは、キャンバス自体は完了間近のセクション(例えば『レビュー』など)に置かれているものの、内部にまだ未完了のタスクが残っているようなケースを特定するのに役立ちます。
バーンダウンチャートの読み方
バーンダウンチャートは、時間の経過に伴って残されている未完了のキャンバス数がどのように減少しているかを示します。キャンバスが新規作成され、レビューなどを経て完了セクションへと順調に移動しているときに、最も明確なデータを提示します。
以下のような疑問を解消するためにバーンダウンチャートをご活用ください。
| 知りたいこと・疑問 | チャート上の着眼点 |
|---|---|
| 期限に間に合うスピードで作業が進んでいるか? | 期日が近づくにつれて、残りのキャンバス数が右肩下がりに減少していることを確認します。 |
| 進捗が停滞していないか? | チャートの線がフラット(横ばい)になっている場合は、通常、キャンバスが完了セクションに移動しなくなっていることを意味します。 |
| スコープ(作業範囲)が膨らんでいないか? | 新しいキャンバスがプロジェクトに追加されると、残りのタスク数が増加するため、チャートの線が上向きに変化します。 |
| 完了セクションの設定が遅すぎたのではないか? | 正しいセクションを『完了』に指定してからダッシュボードを更新し、それまでに蓄積された履歴データを確認してください。 |
もしチャートに『バーンダウンデータがありません』と表示された場合は、まず次の3点を確認してください。(1)プロジェクトに最上位のキャンバスが存在していること、(2)少なくとも1つのセクションが『完了』に設定されていること、(3)時間の経過とともにキャンバスがそれらのセクションに出入りする動きがあったこと。作成されたばかりのプロジェクトや、完了セクションをまたぐ移動が一切行われていないプロジェクトでは、描画に必要なデータが不足している場合があります。
セクション、ワークロード、タグチャートの活用
セクション別の分布チャートは、ワークフロー全体の中で各キャンバスがどこに滞留しているかを示します。もし大半のキャンバスが『レビュー』セクションで滞っている場合は、レビュアーのキャパシティ不足、不透明な承認ルール、あるいは『レビュー』というセクションが曖昧で多すぎる役割を持たされている、などの原因が考えられます。
ワークロードチャートは、誰がどの程度のキャンバスを担当しているかを表示します。すでにプロジェクト全体の半分のタスクを抱えているメンバーに、さらに追加の作業を依頼して過度な負荷をかけてしまうのを防ぐために、事前にこのチャートを確認すると効果的です。
キャンバスタグの分布チャートは、キャンバスがどのように分類されているかを示します。例えば、リリース用のタスクのほぼすべてに『高リスク』タグが付いているような状況では、タグによる優先順位付けが機能していません。逆に、どのキャンバスにもタグが付いていない場合、フィルター機能やダッシュボードでの絞り込み分析の有用性が低下してしまいます。
トップリスクの確認
トップリスクは、ミーティングでの大きな問題に発展する前に、早めに対処すべきキャンバスを特定するのに役立ちます。リスク要因には、期限切れのキャンバス、更新のない停滞したキャンバス、長期間特定のセクションに留まっているキャンバス、および未完了のサブタスクを多く抱えるキャンバスなどがあります。
ダッシュボードからリスクの検出されたキャンバスを直接開き、原因となっている問題を解決してください。具体的には、キャンバスを適切なセクションへ移動する、期限切れまたは長期間更新されていない期日を更新する、担当者を割り当てる、完了したサブタスクを整理する、あるいは作業が一時的に中断している理由を明確にするためにコメントを残す、といった対応が挙げられます。
トップリスクは、誰かの責任を追及するためのものではありません。人の手によるフォローや確認が今すぐ必要な重要キャンバスへ迅速にアクセスするためのショートカットとしてご利用ください。
プロジェクトアクティビティの活用
プロジェクトアクティビティは、プロジェクト内で発生した変更履歴を時系列で表示します。ダッシュボードの数値が変動したものの誰もその理由を覚えていないとき、特定のセクションが突然空になったとき、またはメンバーから『日付やステータスを誰が変更したか』と尋ねられたときなどに活用できます。
ダッシュボードのアクティビティは、プロジェクト管理に関連する主要なイベントのみに絞り込むことも、より広範な動作履歴全体を表示することも可能です。進捗報告ミーティングなどではまずプロジェクト管理ビューから確認し、詳細な調査を行いたい場合は表示範囲を広げてより多くのコンテキストを確認すると良いでしょう。
特に、タスクの整理やクリーンアップ作業を行った後にアクティビティ機能は威力を発揮します。誰かがセクションを移動した、キャンバスをコピーした、プロジェクトのステータスを変更した、あるいは日付を更新したといった情報がすべてアクティビティの記録(足跡)として残るため、Slackの過去ログをさかのぼって探す手間を省き、チーム全体で共通の状況理解を維持できます。
活用例:リリースに向けた準備
あるリリースプロジェクトにおいて、『計画(Planning)』、『クリエイティブ(Creative)』、『レビュー(Review)』、『承認済(Approved)』、『公開済(Published)』、および『フォローアップ(Follow-up)』というセクションが設定されています。プロジェクトオーナーは、『承認済』と『公開済』を完了セクションとして指定しました。
リリース確認ミーティングの前にダッシュボードを開くと、進捗率は62%、期限切れキャンバスは4つ、そして過去3日間のバーンダウンチャートはフラットな横ばいを示していました。また、トップリスクの項目には『法務確認(Legal review)』、『ホームページ品質保証(Homepage QA)』、および『セールスイネーブルメント用コピー(Sales enablement copy)』がリストアップされています。
チームはリストビューを開き、期限切れのキャンバスでフィルターを適用しました。その結果、期限切れのうち2つは実際に進行を妨げている深刻なボトルネックであるものの、残り2つは古い日付のまま放置されていたプレースホルダーであることが判明しました。そこでチームは古い期日を更新し、『セールスイネーブルメント用コピー』を『レビュー』から『承認済』へと移動させ、『法務確認』のキャンバスに現在の状況をコメントとして残しました。ダッシュボードにはこれらのクリーンアップ作業が即座に反映され、ミーティングでは本当に解決が必要な2つのボトルネックに焦点を絞って議論を進行させることができました。
活用例:クライアントへの納品プロセス
クライアント向けプロジェクトにおいて、『準備(Prep)』、『キックオフ(Kickoff)』、『実施(Implementation)』、『クライアント確認(Client review)』、『承認済(Approved)』、および『納品済(Handoff)』というセクションを使用しています。チームは『承認済』と『納品済』を完了セクションに設定しました。
クライアントには特定のキャンバスのみへのアクセス権が付与されているため、共有されたレビュー用キャンバスは開くことができますが、プロジェクト全体を閲覧することはできません。この場合でも、社内用ダッシュボードは該当するキャンバスがプロジェクトに所属しているため、進捗データとして正しくカウントします。もしクライアントに対しても全体の進捗や納品フローを可視化したい場合は、個別のリンクをその都度送るのではなく、適切なアクセス権を設定した上でクライアントをプロジェクト自体にメンバーとして招待してください。
数値が正しく表示されない場合
ダッシュボードの集計値や進捗が不自然に見える場合は、以下の内容を確認してください。
-
進捗率(%)が低すぎる場合
- 正しいセクションが「完了」として設定されているか確認してください。
- 実際に完了したキャンバスが、その「完了」セクションに正しく移動されているかを確認してください。
-
進捗率(%)が高すぎる場合
- 「レビュー中」、「まもなく完了」、「保留中(Blocked)」などの未完了セクションが、誤って「完了」に設定されていないか確認してください。
-
総キャンバス数が一致しない場合
- 対象の作業がサブキャンバスとしてネスト(階層化)されていないか確認してください。
- 現在のビューに適用されているフィルターによって非表示になっていないか確認してください。
- プロジェクト外、アーカイブ、削除、または重複して作成されたキャンバスがないか確認してください。
-
期限切れキャンバスの数が合わない場合
- 個々のキャンバスに設定された期日(日付)を確認してください。古いプレースホルダー用の日付であっても、有効な期限としてカウントされます。
-
ダッシュボードが空欄になっている場合
- リストビューに切り替え、プロジェクトにキャンバスが実際に登録されているか確認してください。
- フィルターをすべてクリアし、プロジェクトへのアクセス権限が正しいことを確認してください。
- セクション設定やメンバー権限を最近変更した場合は、ページを再読み込み(更新)してください。
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